株式会社M&A総合研究所

上場企業唯一の完全成功報酬制のM&A仲介会社

2022年に上場し、最大手のM&A仲介会社3社(日本M&Aセンター、M&Aキャピタルパートナーズ、ストライク)を猛追するM&A総合研究所はどんな会社なのか?どのような強みや特徴があるのか?どのような評判で悪評はあるのか?M&Aコンサルタントはどれくらい人数がいて、転職した場合の給料はどの程度なのか?決算での業績はどのような状況なのか?インタビュー等を参考にしながら様々な疑問を分かりやすく解説しています

  • オーナー社長様が事業承継や会社売却を検討する際に契約を結ぶ仲介会社としてM&A総合研究所を選ぶ際は是非一度お読みいただくことをおすすめします。

本記事のポイント

2018年に創業し、2022年に上場したM&A総合研究所は、かなりのスピードで規模を拡大しています。創業者で社長の佐上氏がウェブ系の出身者であるため当社もウェブ領域に力を入れています。現状は営業力で勝負しており他社と大きく変わる点は多くないですが、今後はITの力を使ってどのように同業他社と差別化を出していけるかが注目されています。

本記事の内容

M&A総合研究所の企業情報

まずはM&A総合研究所の企業情報から見ていきましょう。

M&A総合研究所の会社概要

続いてM&A総合研究所の拠点や対応業種、対応している案件規模をみてきましょう。拠点は2023年6月に福岡事務所を開設し、全国で4箇所となっています。基本的には日本全国で業種や規模に関係なく対応しています。

本社は、東京都千代田区の丸の内トラストタワーN館となっています。

拠点とサービス展開地域

  • 拠点:東京(本社)、大阪、名古屋、福岡の4都市
  • 日本全国でサービスを展開

業種

  • 全業種に対応

対応可能規模

  • 売上が1億円前後~約100億円と幅広い規模に対応可能

M&A総合研究所の強み

  1. 売り手は着手金・中間金無料の完全成功報酬制
  2. 東証上場の信頼とM&A支援の豊富な実績
  3. 最短49日のスピード成約(平均6.2ヶ月)
  4. AIマッチングシステムの活用

売り手企業は完全成功報酬制

M&A総合研究所は売り手企業は完全成功報酬制となっています。最近では多くのM&A仲介会社が売り手企業の完全成功報酬制を採用しています。一方で、最大手3社は着手金、または、中間金を取っており、上場企業の中ではM&A総合研究所のみが採用しています。

会社の収益や売り手企業の案件への本気度の確認を考えると、着手金・中間金を取るのが良いですが、M&A総合研究所を始めとするM&A仲介業界の後発組は売り手企業が依頼しやすくするために完全成功報酬制として優位性を出そうとしています

ただし、最近は非上場のM&A仲介会社で売り手企業に対し完全成功報酬制を採用しているところが多く存在しています。

M&A総合研究所の仲介手数料

売り手企業(譲渡企業)

  • 完全成功報酬制の手数料体系

<成功報酬>

成功報酬は、譲渡価格ベースで下記のように設定されています(税別)。

<最低報酬>

最低報酬は非公開となっています。

買い手企業(譲受企業)

買い手企業については中間金+成功報酬の手数料体系となっています。

料率テーブルは非公開です。

M&A総合研究所の仲介手数料についての見方

売り手企業側については上場会社で唯一の完全成功報酬制であり、成功報酬は譲渡価格ベースでレーマン方式の料率テーブルは業界標準レベルで設定されているため手数料だけで考えると売り手側からのM&A案件は獲得しやすくなっています。

ただし、最近では非上場のM&A仲介会社も多く、売り手の完全成功報酬制を採用しているので今後はそこまで大きな差別化要因にはならないかもしれません

買い手企業側については中間金を設定しているだけでなく、成功報酬は時価総資産ベースのレーマン方式の料率テーブルが設定されているようです。この場合、買い手企業の手数料負担が売り手企業と比較して大きくなります。

買い手側にとって「手数料が高いからM&Aを行わない」という意思決定をする会社がどの程度あるかはわからないですが一定数はいることが考えられます。仲介手数料の高さでM&Aの成約を阻害してしまうケースも考えられます。良い企業をM&Aで買収したければ手数料はある程度高くても支払う必要がある(支払うだろう)というのが考え方の元となっています。

M&A仲介のビジネスモデルとして、どれだけ多くの良い売り手企業とアドバイザリー契約を結べるかが重要になるというのがこの手数料設計に反映されていると考えられます。この点はどちらが良い悪いということではなく、M&AのFAのビジネスモデルや考え方とは大きく異る点となります。

売り手企業はまずは自身/自社が支払う仲介手数料を確認すると同時に、買い手企業がどれくらい仲介手数料を支払うことになるのかがM&A成約に影響することも認識しておくことをおすすめします

最低報酬は非公開ですが、同業の大手仲介会社から考えると2,000万円〜2,500万円程度であると想定されます。

M&A総合研究所の成約実績

M&A総合研究所の直近の成約実績

M&A総合研究所の直近の主要な実績は以下の通りです。過去からの推移は後述しています。

<2022年9月期の実績>

  • 成約件数:61件
  • 内、1件あたりの手数料総額が1億円以上の案件が7件
  • 受託案件数:382件(アクティブな案件のみ)
  • 成約期間:6.6ヶ月
  • 成約単価:6,100万円
  • 譲渡企業担当コンサルタント一人当たり売上高:7,400万円

また、直近3期の成約数は、

  • 2022年9月期:61件
  • 2021年9月期:25件
  • 2020年9月期:9件

となっています。

(参照:IR資料)

(参照:2022年9月期決算説明資料)

上記の実績でも分かる通り、M&Aアドバイザーの数を大きく増やし売上高、成約件数を伸ばしています。売上成長率が高いこと、営業利益率が高いことも特筆すべきポイントです。

上場したことで知名度が上がったこと、成約実績が蓄積されてきたことなどから大型の案件を執行することも多くなっています

M&A総合研究所の案件成約事例

M&A総合研究所が仲介を行ったM&Aの事例をいくつか掲載します。

  1. システム開発会社による同業企業の買収
  2. 後継者不在の建設会社が同業他社へ譲渡

<1. システム開発会社による同業企業の買収>

譲渡企業側は、九州におけるIT企業の代表であらゆる業務を一人でおこなっており、会社の成長の停滞感を感じていたところで首都圏の規模の大きい同業他社と資本提携したことでバックオフィス機能や採用などサポートしてもらい本業に集中することができるようになりました。

譲渡企業のオーナー社長にとっても売却というよりも、事業を成長させるためのパートナー探しの位置付けでM&Aをおこなったようです。

<2. 後継者不在の建設会社が同業他社へ譲渡>

譲渡企業側のオーナーは80代となり体調も優れなくなった中、後継者がいないので事業承継を真剣に考えるようになりました。そんな中、同じエリアで建設業を行っている企業が規模の拡大と、技術力の承継を目的に当該会社をM&Aしました。

譲渡企業のオーナーにとって自社の大切な技術力を承継させていけること、譲受企業にとっても同じエリアで規模を拡大でき新たな技術力も獲得できること、と双方にとって良いM&Aになったようです。

M&A総合研究所の評価・評判・口コミ

M&A総合研究所は注目度が高く、成長性の高いM&A仲介会社の1社です。

2022年6月の上場以降、時価総額や株価の動きも注目されています。

社員が最大限のパフォーマンスを出すためのシステムやAIの導入、及び仕組み作りを推進し、効率化を進めています。

(参照:2022年9月期決算説明資料)

効率性を高める観点で、売り手企業を担当するM&Aアドバイザーと、契約を締結した案件の買い手を見つけるマッチング担当の分業制を採っていることも特徴です

売り手企業とアドバイザリー契約を締結したM&Aアドバイザーが、一気通貫で買い手を見つけてマッチングさせるのはかなりの労力が必要になるので、売り手を担当するM&Aアドバイザーにとっては嬉しい仕組みと考えられます。この売り手と買い手の担当が分かれている仕組みは日本M&Aセンターも同様です。

M&A総合研究所はどんな企業からの転職者が多い?M&A仲介会社なのか、営業会社なのか?

M&A総合研究所はキーエンスの出身者が多いことでも有名です。また、銀行や証券のリテール営業出身者も多いようです。いずれも前職ではM&Aを経験しているケースは少ないと考えられ、M&Aのプロフェッショナルというより、営業のプロフェッショナルの人材が多くなっているようです

M&A総合研究所はM&A仲介会社ですので、M&Aを商材とした営業会社と見ることもできます。営業のプロフェッショナルを雇い、仕組み化、効率化することによって素晴らしい業績をあげている会社です。

M&A総合研究所の良い評判・良い口コミ

M&A総合研究所には、現在はキーエンス出身者が多く在籍しています。キーエンスでの法人に対する営業力の高さがM&A仲介の領域でも活用できるため活躍している人が多いようです。今後の成長については、一人一人のM&Aアドバイザーの質を低下させずにどこまで優秀な人材を増やしていけるかが重要なポイントになってきます。

良い口コミをいくつかご紹介します。

M&A総合研究所すっごいなぁ。キーエンス印の営業軍団×M&Aは業績の伸びがエグそう
(引用:Twitter @bullsan44 2022年9月20日

費用がかからないのでとりあえず相談し、紆余曲折あって最終的には譲渡した。無料なので時間もかけて何度も相談させてもらったが、無料じゃなければ相談もしてなかったと思うし確実に譲渡もできていなかったと思う。成約まで費用がかからないのは画期的で良心的。
(引用:Googleクチコミ)

最初から売却するつもりではなかったが、完全成功報酬型ということで依頼してみた。ついてくれたアドバイザーが非常に優秀な方で、いろんな買い手様を提示してくれ、本当に信頼できる相手企業が見つかったので譲渡を決めた。依頼してから4ヶ月程度で成約に至ったし、その道中もアドバイザーが毎週フォローしてくれて非常に安心して進めることができた。
(引用:Googleクチコミ)

M&A総合研究所の悪い評判・口コミ

M&A総合研究所は、潜在的な売り手企業に対して積極的に営業電話、ダイレクトメール(DM、手紙)などの営業活動を行っているため、迷惑電話、営業注意、しつこい、怪しいなどとインターネット上で検索されています。また、M&Aアドバイザーを急激に増やしていることもあり、従業員の質の低下を指摘されてしまうこともあるようです

悪い口コミをいくつかご紹介します。

口コミ、SEO対策しかり"上手く"動いており印象付けが上手いだけなので要注意。結局どこの仲介会社も担当者次第。自分は相当質の悪い担当者に遭遇してしまった。
(引用:Googleクチコミ)

突然メールを送ってきておいて、クライアントから資本提携の相談があり迅速に対応を求められているといいながら、こちらからの返信には一切返信なく大変失礼な会社だと思う。詐欺かなんかでしょうか?関わらない方がいいと思います。何度も同じメールがきます。ここのクチコミの☆5つのアカウントは全てさくらですね
(引用:Googleクチコミ)

低レベルな営業しか存在しません。コミュ障なのに主任とか、誰でもなれるんでしょうね。社員紹介見たら安定の「リクルートに入社。」爆笑。派遣でしょうか。案件が増えて調子に乗ると人材の質も下がるのでしょう、私はこんなところに依頼しません
(引用:Googleクチコミ)

クライアントより資本提携したいから一度話しませんか的なメールが定期的にくる。迷惑電話の口コミを見ようとしたら154件中154件が依頼により削除。ここもいいコメントしかないから本当なのかと疑ってしまう。本当に感謝してるなら本人に直接言えばいいのに個人名出してるコメントもある。
(引用:Googleクチコミ)

M&A総合研究所は迷惑電話をかけてくる?失礼な電話が多い?しつこい?

M&A総合研究所から電話営業を受けたという報告が数多く存在します。営業電話自体は悪いことではないので、大きな問題にはならないでしょう。一方で、受け手を不愉快な気持ちやしつこ過ぎる営業は問題になりかねないので避けるべきと考えられます。

M&A総合研究所は人員を増やしており、人員が増えれば増えるほど会社の意志に反して失礼な営業を行う従業員も増えていくと考えられ、失礼な営業を行う会社と認識されないように注意が必要です。特に、注目されている上場会社でM&A仲介業界に与える影響も大きいので、尚更注意が必要となるでしょう。

同業他社においても電話営業を学生アルバイトや派遣社員などに行わせるケースが増えており、しつこすぎて迷惑行為となる場合、怪しい会社と思われる場合があるようです。世間的にM&A仲介会社からの営業電話は詐欺、犯罪の匂いがする、怪しいなどの理由で受けてはいけないとならないように業界全体で節度を持った丁寧な営業が求められます。

いくつかネガティブな口コミをご紹介します。同じ営業電話でも受け手によって感じることは異なりますが、一部の方は迷惑と考えているようです。

「自社のクライアントから御社にご紹介したい事がある。週明けに折り返し、携帯にお電話ください」との伝言を受けた。自分の用事・営業でかけてきて折り返しを頼むとは厚かましい。
(引用:電話BAN

「社長はいますか?」と電話が来て「代表電話から社長につなぐことが基本的にないのですが」と伝えると、「前に出た方が●●時に社長が戻ると言っていたのに、電話つなげることができないなんて、そんな対応をする会社なんですね、ふ~ん、もういいです」って切られました。営業電話の断り文句ですが、まるでうちが失礼な対応したみたいに言ってきてとにかく不愉快です。とても腹立たしいので書き込みました。
(引用:電話番号検索

初めて電話してきた会社なのに自社名を省略してきた。総合研究所と言わずM&A総合研究所と明確に名乗るべき。
(引用:jpnumber

M&A総合研究所は怪しい会社なのか?

M&A総合研究所は日本全国で様々な営業をしているので営業を受けた方はあやしい会社なのではないかと考える方も多いと思います。特にM&Aに関する営業なので怪しいと疑う方が多いのも無理はありません。しかし、M&A総合研究所は2022年に上場している企業なのであやしい企業ということはありません。ただし、騙されるということはないと思いますが、手数料は数千万円以上となるので選択の際はしっかりと検討する必要があります。

M&A総合研究所からのダイレクトメール(DM)や営業電話で伝えられる資本提携(M&A)の話は本当?

M&A総合研究所からオーナー社長向けに「弊社のお客様である企業様から、貴社ご指名で資本提携のご要望をいただいており・・・」というダイレクトメールが届くことがあるようです。ここでいう資本提携というのは、基本的にはM&A(買収)をしたいという要望を指します。最近はM&A仲介会社の多くが同じようなダイレクトメールを送付しています。

内容としては嘘や詐欺ではないですが大袈裟に記載していることが大半かと考えられます。買い手企業が「このような条件の企業があれば興味ある」という程度の買収意欲があった場合に、その条件に当てはまりそうな企業に大量に送付していると思われます。買い手企業からしても元々お付き合いがある会社だったり、何か有名な技術を有しているなどない限り情報が乏しい非上場企業を指名して買収したいとなることは多くないでしょう。

このようなM&A仲介会社からのダイレクトメールは「もし貴社が売却を希望した場合、買収したいと言う買い手企業がいる可能性がある」くらいに考えておくと良いでしょう

⇨口コミを知りたい譲渡企業様・オーナー社長様はこちらまで

M&A総合研究所のその他情報

会社沿革

  • 2018年10月に東京都渋谷区桜ヶ丘にて社長の佐上峻作氏によって設立
  • 2019年1月に本社を東京都港区赤坂に移転
  • 2019年4月にコンタクト株式会社を買収
  • 2019年6月に本社を東京都港区六本木に移転
  • 2021年2月に本社を東京都千代田区丸の内に移転
  • 2022年6月に東証グローズ市場へ上場

従業員・M&Aアドバイザー

  • 従業員数:162名(2023年3月末)
  • M&Aコンサルタント:115名(2023年3月末)
  • ウェブサイトにはM&Aコンサルタントを掲載

現在の売却・買収希望案件情報

  • ウェブサイトに売却案件情報(売り手)、買収案件情報(買い手)共に掲載

創業者で代表取締役社長の佐上峻作氏の経歴は?M&Aアドバイザーとしての経験はある?

公開情報に基づくと、創業者で社長の佐上氏は神戸大学を卒業後の2013年9月にマイクロアド入社し、広告システムのアルゴリズム開発等に従事。その後、2015年11月にAlpaca(現:メディコマ)を設立し、2017年にベクトルへ当社を約9.5億円で売却(株式譲渡)しました。その後ベクトル子会社の社長として約1年半で勤務し、M&A支援にも携わりました。2018年10月 にM&A総合研究所を設立しました。

佐上氏はM&Aアドバイザーとしての経験はないものの、ベクトル社で買い手側としてM&Aに携わっていたようです

若くして資産家になり、注目度の高い起業家でもある佐上俊作氏なので、「結婚」、「妻」、「資産」、「年収」、「出身高校」、「馬主」などで検索されています。

M&A総合研究所は上場している?IPOはいつ?

M&A創業研究所は2022年6月に東京証券取引所グロース市場へ上場しました。2018年10月に創業なので、3年8ヶ月のスピード上場です。

M&A仲介会社としては既に、日本M&Aセンター、M&Aキャピタルパートナーズ、ストライク、オンデック、名南M&Aが上場しており、6社目の上場でした。

IPO時の価格設定は以下のようになっていました。

  • 仮条件:1,210円〜1,330円
  • 公募価格:1,330円
  • 初音:2,510円(公募価格比+1,180円、+88.7%)

IPO時の会社の状況は以下のようになっていました。

  • 従業員数:82名
  • 平均年齢:29.2歳
  • 平均勤続年数:0.9年
  • 平均年間給与:687万円
(引用:新規上場申請のための有価証券の募集)

上場前3期の会社の売上と経常利益は以下のようになっていました。

  • 2019年9月(第1期):売上高2.0億円 / 経常利益0.7億円
  • 2020年9月(第2期):売上高3.8億円 / 経常利益0.0億円
  • 2021年9月(第3期):売上高13.3億円 / 経常利益5.6億円
(引用:新規上場申請のための有価証券の募集)

上場直前で1%以上保有していた株主(従業員のみ、新株予約権を含む)

  • 佐上俊作:73.82%
  • 矢吹明大:1.34%
  • 荻野光:1.07%

M&A総合研究所は上場前に資金調達をしている?

M&A創業研究所は上場前に第三者割当増資により資金調達を行っています。公表されているものは2019年10月の3億円の調達ですが、その他に創業間もないタイミングで1億円程度の調達を行っていると考えられます。

  1. 2018年11月:1.1億円(A種優先株式、割当先:REO Asset Management 1号 / Blackswan Capital 1号)
  2. 2019年10月:3億円(B種優先株式、割当先:PKSHA SPARXアルゴリズム1号)
(引用:新規上場申請のための有価証券の募集)

転職・採用活動からみるM&A総合研究所

M&A総合研究所は、採用、年収、激務、採用大学、選考フロー、インターンなども多く検索されており、転職市場での注目も高くなっています。

M&A総合研究所の社員数の推移は?増加スピードは早い?

代表取締役社長の佐上氏が時間の多くを採用に使っているというように多くのM&Aアドバイザーを採用しています。また今後も、26年9月期には700名まで増加させることを目標としており、「超」がつくほど加速度的に人員を拡大させようとしています。

(参照:2023年9月期第2四半期決算説明資料)

労働集約型のビジネスモデルであるM&A仲介業なので今後も引き続き採用が続いていくと思いますが、その分未経験者のアドバイザーが増えるので質を担保していくことが重要になると考えられます。

M&A総合研究所の年収は?1億円を超えることもある?激務?クビになることもある?

(参照:2022年9月期決算説明資料)

M&A総合研究所も同業他社同様に年収が高いことで有名です。3年目以降のM&Aアドバイザーの平均年収は3,000万円弱となっています。年収1億円以上のM&Aアドバイザーいるとは公表されていませんが、平均年収も高く、また、インセンティブも高いので数多くの成約実績をあげられれば1億円以上も十分可能と考えられます。

また、会社としても高い年収を支払っても高い収益性を保てているので効率性の高い仕組みが出来上がっていると考えられます

その分、求められる営業能力やビジネスに対する知識レベルも高くなっていると考えられます。インタビュー動画などによれば、毎日夜遅くまで会社に残って仕事をするようなことは少ないようですが、日常的に自身で勉強を行い自己研鑽することが不可欠です

M&A業界はプロセスを進めていく上で多くのことを行わないといけないことや、複数の案件を同時に行う必要があるので激務であることが一般的ですが、M&A総合研究所ではDX化による業務効率化を進めることで、深夜までの労働を減らし効率的にM&Aのエクセキューションを行っています。

ただし、M&A事業の性質上、案件が佳境に入った場合は激務となるのは致し方ないことなのでその点は覚悟しておく必要があります。

日本企業で、且つ、上場企業なので会社から一方的にクビになることは考えにくいですが、成果が給料に直結する分、成果を出さないと立場的にいずらくなることが想像できますのでM&Aプレーヤーとして常に結果を追い求めていく必要があります。

M&A総合研究所の就職・転職難易度は高いのか?学歴フィルターは?採用大学に縛りはある?

M&A総合研究所の転職難易度は高くなっています。これは日本M&AセンターやM&Aキャピタルパートナーズ、ストライクなどと同様で、年収も高いことから人気も高く、現職である程度の営業成績を出していることが求められます。一方で、前述の通り大幅な人員拡大を狙っているため採用基準もある程度は下がることが考えられます。また、M&A経験者であることは求められておらず、営業力の高い人材が求められます。未経験者であっても十分にチャンスはあるでしょう。転職エージェントなどに話を聞いて、十分な対策をとることも重要になります。

M&A総合研究所への転職においては、基本的に学歴フィルターや採用大学の縛りは存在せず、前職での経験や実績が重要になると考えられます。

M&A総合研究所の新卒採用を行っているのか?採用大学は?

M&A総合研究所は2023年卒より新卒1期生として新卒採用を行っています。新卒採用は開始したばかりで、現在は大勢というよりも8名程度のようです。採用大学としては、青山学院大学、関西大学、関西学院大学、中央大学、筑波大学、明治大学、立命館大学のようです。(出典:リクナビ2024)

2023年4月より新卒採用も開始していますが、引き続き中途採用がメインとなっています。M&A総合研究所に入社した場合は、新卒でいくよりも新卒ではキーエンスや大手の銀行、証券会社で営業を行い、実績を残してから転職した方が入社できる可能性や、その後のキャリアの可能性も高くなるでしょう。

尚、正社員として「M&Aアドバイザー職」と「事務職」の募集があり、給与水準は以下のとおりです。あまり給与水準は高くないようです

(1) M&Aアドバイザー職

  • 大学 卒業【年俸+インセンティブ】
    年俸:3,360,000円(固定残業代含む)
    インセンティブ:実績に応じてインセンティブを支給
    固定残業代/年:947,520円/528時間
  • 大学院 卒業【年俸+インセンティブ】
    年俸:3,480,000円(固定残業代含む)
    インセンティブ:実績に応じてインセンティブを支給
    固定残業代/年:981,360円/528時間

(2) 事務職

  • 大学/大学院 卒業
    年俸:2,880,000円(固定残業代含む)
    固定残業代/年:547,200円/360時間

M&A総合研究所は採用を効率的に行なっている?

(参照:2022年9月期決算説明資料)

採用活動にもデータを用いて行っており、効率性や効果向上を図っています。このように細かく要素分解をしてデータ分析を行い、効果を高めることがM&A総合研究所の強みとなっています。

M&A総合研究所の決算・IRまとめ

M&A総合研究所の業績と主要数値(KPI)のまとめ

<業績の推移>

  • 2019年9月期(第1期):売上高2.0億円 / 経常利益0.7億円
  • 2020年9月期(第2期):売上高3.8億円 / 経常利益0.0億円
  • 2021年9月期(第3期):売上高13.3億円 / 経常利益5.6億円
  • 2022年9月期(第4期):売上高39.1億円 / 経常利益20.8億円
  • 2023年9月期(第5期)半期:売上高38.7億円 / 経常利益22.8億円

<成約数・M&Aアドバイザー数・従業員数の推移>

  • 2019年9月期(第1期):5件(0) / 5名 / 5名
  • 2020年9月期(第2期):9件(0) / 10名 / 21名
  • 2021年9月期(第3期):25件(1) / 31名 / 49名
  • 2022年9月期(第4期):61件(7) / 74名 / 110名
  • 2023年9月期(第5期)半期:62件(8) / 115名 / 162名

(括弧内は大型案件数)

<新規受託案件数・受託残件数>

  • 2020年9月期(第2期):-件 / 37件
  • 2021年9月期(第3期):187件 / 139件
  • 2022年9月期(第4期):509件 / 382件
  • 2023年9月期(第5期)半期:443件 / 508件

(受託残件数はアクティブな案件のみカウント)

2023年6月27日に海外売出しの発表

M&A総合研究所は2023年6月27日に1株を3株に分割すること(2023年7月12日)、プライム変更申請、海外売り出しを発表しました

海外売出しに関する株主の売り出し株数は以下の通りです。

  • 佐上 峻作氏:1,600,000 株
  • 矢吹 明大氏:18,000 株
  • 荻野 光氏:13,000 株

2023年6月27日中に条件決定もされており、売出価格は10,146円、同日株価からのディスカウント率は9%となっています。尚、9%は一般的に高めなディスカウント率です

株式数に売出価格を乗じた各人の売却金額は以下になります。

  • 佐上 峻作氏:162億3,360万円
  • 矢吹 明大氏:1億8,262万8,000円
  • 荻野 光氏:1億3,189万8,000円

今回の売出しの目的は流動性と投資家層の拡大となっています。

プライム市場への移行に際して流動性拡大が必要で、佐上氏の保有率が70~75%と高いため下げる必要があったというの投資家へ説明がつきそうですが、他の取締役2名も売却している背景は気になるところです

一般的に株式市場では経営陣が持ち株を売却することはマイナスに捉えられる傾向にあります。それは、今後更に業績が上がると見られているなら株価も上昇するので将来的に売却した方が良いという判断になるのと、業績へのコミットの一つの指標と見られるからです。ましてや、矢吹氏と荻野氏は1%程度の持ち分と佐上氏対比でそこまで多い持ち分ではないので、この段階で持ち株を売却しての現金化することは彼ら自身が中長期的なM&A総合研究所の業績や今後の成長性を信じていないのではないかとも疑われる可能性もあります

そのようなことを市場が考えることは売出の主幹事の証券会社から説明があるはずなので、それを理解した上でも売却に踏み切ったということは、M&A仲介業界がレッドオーシャン化する中で今後大きな成長を見込めないと現場を見ている経営陣が感じている可能性も考えられます

2023年9月期第2四半期

<ハイライト>

  • 2023年9月期の第2四半期の売上は39億円で、前年同期比の+121%
  • 営業利益率は59%と引き続き高水準な一方、前年同期比では低下
  • M&Aアドバイザー数は115名と前年同期の51名から倍以上に増加
  • 成約単価は6,000万円と前年同期の7,800万円から低下

<主要指標>

人員の増加に伴い、成約件数も受託残高も順調に伸びています。受託残高はペンディングになっている案件が除かれているため滞留案件となっているものも数多く存在していると考えられます。

(参照:決算説明資料)

<社員数の推移>

M&A仲介事業は労働集約型のビジネスモデルのため、M&Aアドバイザー数を重要指標と定義し、2023年9月期の増加計画を+100名に情報修正しています。

(参照:決算説明資料)

(当記事は情報の提供を目的としたものであり、証券投資の勧誘を目的としたものではありません。実際に投資を行う際は、当ウェブサイトの情報に全面的に依拠して投資判断を下すことはせず、投資に関するご決定はお客さまご自身のご判断で行うようお願い致します

M&A仲介Picks
2023-02-09
ハイクラス転職のリメディ
小林 雄太 氏
2023-03-22
高野匠のM&A業界転職講座
佐藤 廉 氏
2023-09-03
参照:会社ウェブサイト
M&Aアドバイザー
M&A総合研究所
の登録M&Aアドバイザーはいません。
著者情報
株式会社
M&Aインテリジェンス
会社名:
株式会社M&Aインテリジェンス

本社所在地:
東京都中央区日本橋茅場町

経営陣:
外資系投資銀行出身者や士業、AI・システム専門家のメンバー等で構成
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